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この抄録は,順天堂醫事雑誌68巻5号,p459-464,2022掲載の『Historical Review of Stereotactic Radiosurgery in Juntendo University』の和文抄録です.順天堂醫事雑誌2022. 68(5), 565抄 録順天堂病院はリニアックによる頭部定位照射をわが国で2番目に開始した病院です.開始当時から最近の定位照射の歴史的な変遷と治療技術の進歩,治療法の変化について私の勤務した順天堂医院と練馬病院を中心に報告する.順天堂医院がコバルトからリニアックに変わったのは1993年に新1号館がオープンした時で当時東芝製のリニアックが導入され,同時に白血病などに行う全身照射も開始いたしました.その1年後の1994年にリニアックによる頭部定位照射(いわゆるピンポイント照射)を開始しました.2005年には順天堂大学練馬病院が開院し,その年の9月から放射線治療が始まりました.当時の最新機種で順天堂関連病院では最初にIMRTと画像誘導放射線治療を開始した病院であります.2014年には本郷順天堂に2台目のリニアックが入り,本郷でもIMRT,画像誘導照射が可能となりました.そして最近の2021年には練馬病院で15年使用したリニアックが更新となり,最新式のリニアック治療装置が稼働し新しい方法で頭部の定位照射も開始しました.本稿では私が順天堂を中心に経験してきた頭部定位照射のその時々の手技と進歩について画像を提示しながら紹介します.キーワード: 定位手術的照射,定位放射線治療,リニアック,ガンマナイフ順天堂大学附属練馬病院放射線科565脳定位照射の歴史的変遷直 居   豊

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