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JUNTENDO MEDICAL JOURNAL新型コロナウイルス感染症の流行は、世界中で様々な影響を及ぼしている。外務省海外安全ホームページには、感染症危険情報の項目が追加され、通常の危険情報よりも前面に表示されるようになっている。このような状況下で、希望に燃えて本学に入学した学生の多くが、留学を諦めざるをえない事態になってしまった。特に世界に目を向けた本学国際教養学部の学生にとって、不利益な状況であると思われた。しかし同時に、新しい形式でのコミュニケーションが模索され進化した。例えば留学はオンラインで行われ、学生は自宅にいながらにして現地の教員の授業を受けることができるようになった。教員にとっても、学会が時間や場所を問わずオンラインで開催されるようになり、日本から国際学会に気軽に参加できるようになったことは有難かった。感染症の流行するなかで学びや学術活動を止めないよう、状況に対応して様々な技術が急速に発達し変化しているが、同時に変わらないもの、変わってほしくないものもある。コロナ禍の折、オンライン講義に対応しながら、出会いや触れ合いの機会を奪われた新入生のことを案じていた。しかし学生から話を聞くと、わずかな手掛かりを頼りに友達を作り自ら学びを続けていることがわかり、過酷な環境下でも成長を続ける木を見たようで、学生の本質は変わらないのだと頼もしく思った。今号では退職される先生方の貴重な寄稿が特集されている。寄稿を通して先生方のこれまでの歩みを振り返りながら、時代を超えてなお残ってゆくもの、変わってほしくないものは何かを改めて考えたい。大野直子国際教養学部 大学院医学研究科編集委員相川眞範射場敏明大田康江大野直子落合匠金子和夫城山泰彦後藤政実小西清貴櫻井しのぶ髙橋和久谷川武田村好史藤尾祐子何十年も前にクリスマスプレゼントにもらったオルゴール。先日、部屋の片付けをしていてみつけた。 久し振りにネジを巻いてみた。昔のまま、なつかしいディキシーランドバンドの曲が耳に心地よく響いた。 (宮道明子) 順天堂醫事雑誌の記事については既に明治8年の創刊号から電子化されており,J-STAGE(科学技術情報発信・流通総合システム)の電子ジャーナル公開システムにおいて閲覧することができます.順天堂医学会のホームページからもご覧いただけますので,ご活用頂ければ幸いです(https://www.juntendo.ac.jp/journal/).「順天堂醫事雑誌」では,医学界の最新知識を紹介するために,特集として総説を毎号に掲載しています.読者の皆様には,特集として相応しい企画等がございましたら,編集室宛にご提案下さいますようお願い申し上げます.イラスト作者より特集の企画募集Ⓒ The Juntendo Medical Society 2021 Tokyo Japan20211031 発行人 順天堂医学会発行責任者 長 岡   功第67巻 第5号(通刊934)令和3年(2021年)10月31日発行明治8年(1875年)創刊〒113-8421 東京都文京区本郷2-1-1 順天堂大学内順天堂医学会事務局:電話 03-5802-1586E-mail: j-igaku@juntendo.ac.jp編集・印刷 株式会社 広稜社〒113-0034 東京都文京区湯島2-31-25-4F電話 03-3868-3352 E-mail: jmj@koryo-co.com順天堂醫事雑誌編集室(一財)国際医学情報センター内電話 03-5361-7089 E-mail: jmj@imic.or.jp507編集委員長 長 岡  功古川亮子町田修一松本顕三井田孝美田敏宏三宅幸子山口智史和氣秀文Michael AndreeffRobert S. BresalierYang KeJoel MossRobert F Whittier編集顧問加藤 俊介桑鶴 良平小林 弘幸長岡 正範初田 真知子平澤 恵理村上 晶(イラスト)宮道明子編集後記順天堂醫事雑誌

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